一文字のリュウキュウキッカサンゴ
ウサギ(台風25号)は、当初の予報から大きく変わり、久米島にはやってこなかったけど、はるか遠くにあるマンニィ(台風24号)の影響で、本日の海はクローズです。。。
強烈な北風に4mを超える波とウネリ。
明日こそは。。。
さて、数日前に「一文字」というポイントに潜りました。
ここは広範囲に広がるリュウキュウキッカサンゴが見どころのポイントです。
”今年の夏の高水温で、ここのサンゴはどうなってしまうのだろうか・・・?”
と、夏の間中ずっと心配していたのですが、、、
「リュウキュウキッカサンゴと白化イソギンチャクに住むハマクマノミ」
その心配は杞憂に終わりました。
この写真だと、ハマクマノミが住むイソギンチャクは白化していますが、周りのリュウキュウキッカサンゴにダメージはほとんどありません。
このポイント全体でも、全くないという訳ではないですが、白化しているリュウキュウキッカサンゴはほぼありません。
「元気なリュウキュウキッカサンゴ(左)と死んでしまったサンゴ(右)
この写真では、リュウキュウキッカサンゴが広がる中に一部、別の種類のサンゴがあったのですが、その別のサンゴは完全に死んでしまいました。
(ウスサザナミサンゴ??だったような。。。)
この写真に写っている場所以外にも、同じような景色が何か所もあります。
”もしかしたら、ほぼ死んでしまうんじゃないか。。。?”
そんな風に懸念していた事を思うと、ほっと一安心です。
リュウキュウキッカサンゴが今年の夏、どうしてあまりダメージを受けなかったのか、理由は定かではないのですが、実は2年前の夏は比較的広い範囲で白化しました。
「2022年夏の様子」
この写真じゃ伝わりづらいかもしれませんが、この年は白化したリュウキュウキッカサンゴが目立ちました。
2年前と今年の夏を比較すると圧倒的に高水温の期間は今年の夏の方が長かったし、他の種類のサンゴのダメージも今年の夏の方が圧倒的にひどい状況です。
どうしてだろう・・・??
と、考えながらサンゴについての本を読んでいると、一つ気になったのは、
”サンゴと共生する褐虫藻は数種類居て、それぞれに特性の違いがある”
そんな風なことが書かれていました。
※まだ読んでいる途中ですし、サンゴの知識もほぼ無いので、あてにしないでくださいね。
”もしかして、2年前と今年では、共生している褐虫藻の種類が変わったの?”
なんて事を思ったり、
”それにしてもこの広範囲の規模でそんなことが起こるのか?”
なんて思ってみたり、
”一度白化を経験したから、高水温に強い特性を持つ褐虫藻を選択して体内に宿したのか?
なんて、色々と考えてみるんです。
もしかしたら、サンゴの研究者の方たちからしたら当然の事かもしれないけど。
ただ、色々なことを自分で観察して考えている時間が面白かったりするんです。
そして、それをガイドを通してお客様に伝えていくのが、現地ガイドの仕事の一つな気がしてます。
同じフィールドを長い目で見れることは間違いなく現地ガイドの特権ですね!
僕が久米島に来て12年。
自然の変化を語るには短すぎると思いますが、それでも徐々に変化している部分はあると思います。
毎日しっかり海を見ていこう。
取りあえず明日は潜りたい!
水温下がっててー!
健太朗
気温:24℃
水温:26℃
ポイント:今日は中止
☆装備について
船上:ボートコートが必須になってきました。
海から上がった後は、気温よりも遥かに体感温度は低いです。
海:5mmツーピース・5mmフルスーツ+インナー・ロクハン
※スタッフはロクハン着用