乗船規約
このツアーは、クジラを観察する時間をより多くとる船であってホエールスイムを主目的にするものではありません。(注・もちろん、スイム可能な状況であれば、お客様次第で何度でもスイムする事も可能です。)
そして、自然動物相手のツアーですから、水中での安全管理や保険の為に、極力ガイドが一緒に入水する様にしております。
自然動物との出会いは一期一会です。
ですから、その際に、この久米島でのホエールスイムの状況や知られていない水中でのザトウクジラの生態などを、内外に理解してもらう為の手段として、ガイドスタッフもカメラ撮影する事をご了承下さい。(これまでにも新聞、雑誌などて久米島でのホエールスイムを紹介して頂き、以前とは比べ、かなり周知される様になりました。)
さて、改めてですが、まず、以下の点を再確認下さい。
昨今のザトウクジラに対する水中遊泳批判も多い中、久米島では入水して観察する行為は禁止こそされていないというのが現状です。
そして、本ツアーは、必ず水中に入れるものではなく、あくまでもザトウクジラのその時の状況次第であるという事をご理解下さい。その日の海況や周りの状況、その時のザトウクジラの状態が良好な時に水面で観察が可能になります。
ですので、水中観察のみが目的の方には、本ツアーはご満足頂けないかもしれませんので、ご参加をご遠慮願いたいと考えています。
スキンダイビングに関する保険等の保障に関する基準は国内で議論が殆どなされていません。つまり万が一に対しては、全く無力に近いのです。
ご自身で十分な補償を準備する事を強くお勧めすると共に、興奮状態にあっても自制心があり、確実なスキルのある方のみスイムにご参加ください。
冬の海域の平均波高は2-3mで、観察海域の水深は60m以上です。
おぼれ、ブラックアウト等の深刻な事態では、救援が極めて困難です。
船酔いによる嘔吐などは、高い波の日は、落水の危険をより高めます。
スタッフは、ほとんどの時間クジラの追跡に従事してるため、カメラ・フィンなどの受け渡しもできない場合があります。
ラダーを使い、自力で船上に上がれる体力も必要です。
このような条件で行われるツアーであることをご理解頂いた上でお申込ください。
例年、久米島近海に訪れるのは主にザトウクジラです。港を出て5分のところに居る日もあれば、2時間以上移動した場所に集結する日もあります。
ブロー(潮吹き)の間隔が数十分以上にわたり、視界ぎりぎりの場所でしか接近できない日もあれば、船を止めたまま、目の前で数十回にわたって激しいアクションをする日もあり、また船の下数メートルをずっとついて来てくれる日もあります。
このように、人間と同じ様に朝昼夕やその日によってクジラの気分や状態は変わります。
大荒れで逃げるように帰る日もありますし、1日探してブローひとつ発見できずに帰る日も勿論あります。
接近を許してくれる個体のみが観察でき、更にそのうちの ごくごく少数が、水中で観察する事を許してくれるという、
非常に稀で幸運な出来事を、数日間広い心で待って頂ける方に乗船いただきたいと思っています。
例年ご好評いただいており、沢山の皆様にご乗船いただく中で、「乗れば必ず見れる」「スイムが必ずできる」等勘違いをされたままご乗船された方もいらっしゃり、結果的に安全性を低下させる大きな一因となりました。
これは本当に残念なことであるとともに、20年以上催行してきたこのツアーの趣旨自体を変えかねません。最も重要なことは、たった一つの小さな事故は、この先の未来 、私達の子孫に至るまでの、貴重なこの生物に遭遇する機会を奪いかねないということです。
このような場合、ご予約を頂いていても、 こちらで乗船をお断りせざるを得ません。
ここばかりは、是非熟考の上、お申し込みください。
このホエールウオッチング船を末永く続けたいというエスティバンの想いを御考慮いただければ幸いです。
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